『半導体レーザー』は英語で略してよく『LD』とも呼ばれ、半導体にに電流を流してレーザ発振させる素子ですが、発光の仕組みは発光ダイオード(LED)と同じです。半導体レーザーは他のレーザーと比べると、小型で消費電力が少なく価格も安く信頼性が高いと言う特徴があるので、色々な汎用品で爆発的に拡がって行ったのです。半導体レーザーはレッド・ブルーレーザーポインターに使われているのです。グリーンレーザーポインター用のグリーン半導体レーザーが存在しないのです。
ビジネスや研究発表、学校教育などで、プロジェクタによるプレゼンテーションが行われます。このとき指示棒がわりにレーザーポインターが使われるようになりました。レーザ光は指向性にすぐれ、明るい小さなスポットとして照らすことができるからです。やや高価格ですが、従来の赤色光のレーザにかわり、より視認性にすぐれた緑色光のレーザポインターも登場しています。
単なるポインタとしてではなく、最近では無線技術を利用して、ページ送り・戻しなどができる機種も人気を呼んでいるようです。パソコンのUSBポートに受信機を挿し込み、レーザポインタから送られる電波で、パソコンをワイヤレスで遠隔操作させる方式です。
レーザポインタの光源は半導体レーザです。半導体レーザはレーザダイオード(LD)とも呼ばれるため、発光ダイオード(LED)と混同されたりしますが、両者が放つ光は大きく異なります。発光ダイオードは“自然放出”、半導体レーザは“誘導放出”という原理によるものです。
光の色は波長によって決まります。自然放出の光(自然界の光やLEDの光など)は、波長が一定でも位相や波形がそろっていない光です。一方、レーザ光は位相も波形もそろった自然界にはない光で(これをコヒーレント光という)、強い指向性をもっています。自然放出光を気ままな群集の闊歩にたとえれば、レーザ光は訓練された軍隊のように、歩幅も歩調もそろった整然たる行進です。レーザ光により地球と月までの距離はきわめて正確に計測できるようになりました。アポロ計画で月面に反射鏡が置かれたので、月面に向けたレーザ光が地球まで戻ってくるのです。でも手持ちの高出力レーザーポインターは月の表面に照らせますが、地球上の50億人が同じ時間に月に向けて照射しても月の色がただ少し変化します。